06080-201127 法務部人事ご担当者が法務部採用のためにshioゼミ来訪したご感想
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法務部専門職採用のために、大手上場企業の法務部の課長さんがshioゼミを訪れました。
金曜4限の判例研究ゼミ、5限の司法試験論述ゼミの2コマ。業務の紹介とゼミ見学。終了後、学生たちとともにムンタージで会食。 「20年来、法務と法務人事を担当していますが、ここまで深い議論を学生たちでできるゼミはない。4限の判例研究は判決文の読み込み方が深くて全員で議論していてすごい。5限は、何も見ずにいくつもの条文を駆使して自分の言葉であれだけ司法試験問題を解説できる報告者が2年生と聞いて驚いた。」とのご評価。
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問題を解説した2年生が手に持っていたのはiPhone。なのでその課長さんは原稿を見て喋っているんだと思っていた。それがただ条文を表示しているだけと後から知って驚愕した次第。
たしかによどみなく、とはいえあらかじめ作った文章を暗記した話し方でもなかった。原稿を見ていると思われるほどきちんとした日本語を自分の言葉で表現していて、本当に素晴らしい。
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shio.icon「ありがとうございます。あの2年生、本当に素晴らしかったですよね。でも実は他の学生にあの場で急に報告してって指名したとしても、同様のクオリティの報告をすると思いますよ。全員が各自で主体的に検討を進めていますし、人に喋る時は条文以外一切何も見ず資料を持たずに相手を見て喋るよう指導してますから、全員そのレベルのはずです。4限の方は全員別々の判決文を検討しているので、色々コメントしていた学生たちはあの場で初めてあの判決文を読んでます。読み方を教えてますので、構造的に読み取れるんです」
後で聞いたら、何人かの学生が個別にコンタクトを取ったそうです。誰か就職するかな。
コロナ禍で、学生と企業とのマッチングが滞っていると聞く中、このように直接学生たちのパフォーマンスを見にいらしてくださること、とてもありがたい。shio.iconは大学教員になって20年来、学生たちが自力で道を切り開いていけるだけのトレイニングを普段からしているから、就職の世話とは無縁。実際、学生たちは複数の内定をいただいてどのように断るのがいいか悩んだり、ゼミ中に人事から電話がかかってきて「なんでうちを切るんだ。うちにいらっしゃい」とこんこんと慰留されたりしている。起業する卒業生、看護師、医師になった卒業生など、進路はさまざま。もちろんロースクールで優秀な成績を収め、司法試験に上位合格し、弁護士などの法律実務家として活躍している者もいる。
教員ができることは少ない。いかにして教えないか。教えずに、学生自身で解に辿り着けるようアシストするか。解がいかに多様かを実感してもらい、自らの解を見出す醍醐味をいかにして味わってもらうか。文章を書き続ける日常をいかにして作り出すか。他人に教える機会をいかにしてたくさん設けるか。
教員にできることは、それらを地道に続けることくらいだ。
法律は面白い。解が無限にたくさんある。その多様性を尊重する。
知識の伝達ではなく知恵を出す手順、手法、方法を伝授する。
そんなことを細々と続ける日常が楽しい。
卒業生の多様な人生に接するのが幸せ。
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